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はじめてのPython
~VSCodeで楽しくプログラム~
まえがき
本書は、これからPythonを学びたい方のためのやさしい入門書です。プログラミングが初めての方でも理解できるように、できるだけ例題を使って実行しながらシンプルな説明を心がけました。
とくにプログラムを作る環境にも重点を置きました。プログラムを編集するにはエディタが必要です。エディタはWindows定番のNotepad++やメモ帳をはじめ、日本製のSakura Editorや昔から定番のTeraPadなどがあります。Pythonの編集と実行ができるIDLEやGoogleColaboratoryは実行もできます。ここでは現在の世界標準級で楽しく編集ができるVisual Studio Codeを使って解説します。
Visual Studio Codeはプログラムを編集しやすいのはもちろん、Pythonのプログラムを実行と結果表示をエディタの中で実行結果を表示することができます。プログラムを編集しながら自分の作ったプログラムを実行し、結果を見られるので楽しみながら学習を進めることができます。
Pythonの基礎的な関数や変数の使い方を学ぶとともに、簡単な計算やデータ出力のプログラムを作成します。また、現場でよく使われる繰り返し処理(for文)や条件分岐(if分岐)についても詳しく説明しています。
さらに現場でよく使われるファイル操作や自動化の基礎を学習していきます。
実際にプログラムを動かしなら、楽しくPythonを学んでいきましょう。
本書の読み方
・サンプルコードは実際に入力して動かしてみてください
以下からダウンロードできます。
「はじめてのPython」サンプルプログラム(pydl.zip)のダウンロード
・理解できない部分は飛ばして読んでも問題ありません
・まずは最後まで一通り読むことをおすすめします
・Windows11のPCで運用・検証しています。
1章 Pythonプログラム
1.1 プログラム言語とは?
プログラム言語とは、コンピュータに「やってほしいこと」を伝えるための言葉です。
人間は日本語や英語で会話しますが、コンピュータはそのままでは理解できません。そこで使うのが プログラム言語 です。
もう少し噛み砕くと、人間からコンピュータへの指示書と言えます。
プログラム言語は、「この順番で」「この条件のとき」「この計算をして」といった 手順を正確に書くためのルール付きの言語 です。
例:とても簡単なプログラム(Python)
print(2 + 1)
これはPythonで 2 + 1 を計算してその結果を画面に表示するという意味です。人間の命令を、コンピュータが理解できる形で書いています。
なぜプログラミング「言語」が必要なのか?
コンピュータの本当の言葉は、次のような0 と 1(機械語)だけです。
例:01001000 01100101 01101100 01101100 01101111
これは人間には読めません。
プログラム言語でできることは、計算したり、文字を表示したり、ファイルを操作したりできますが、ほぼすべてのデジタル製品の裏側で使われています。
主なプログラム言語の特徴
世の中には各種の用途向けに、たくさんの種類のプログラム言語があります。
・Python→やさしい・万能
・C→高速だが難しい
・Java→厳格・大規模向け
・JavaScript→Web必須
「最初の1本」に選ばれやすいのがPythonです。
なぜPythonが学習に向いているのか
・エラーが比較的分かりやすい
・書く量が少ない
・実行結果がすぐ見える
「動いた!」を早く体験できるのが最大の強みです。
なんだかとっつきやすそうで、勉強の意欲がわいてきますね。
1.2 Pythonの特徴
Pythonとは、「人間にとって読みやすく、書きやすい」ことを重視して作られたプログラム言語です。コンピュータに命令を出すための言語の一つで、特に 初心者からプロまで幅広く使われている のが特徴です。
Pythonを一言で言うと「英語に近い書き方で、すぐ動かせるプログラム言語」です。
①文法がシンプル
print(2 + 1)
・意味は(2 + 1)をプリント(表示)する。
・余計な記号が少ない
・見た目が分かりやすい
「何をしているか」が直感的に読めます
②インデント(字下げ)
インデント(行の先頭に入れる空白)で構造を表します。
if x > 0: print("正の数") print("終了")
字下げそのものが意味を持ちます。字下げの「文字数」は、通常半角スペース4個が標準です。
例えばif 条件の場合「どこまでがifの中か」をを字下げで判断します。
print(“正の数”) → if の中
print(“終了”) → if の外
③すぐに実行できる
・書いたコードを すぐ実行(インタプリタ型)
・コンパイル作業が不要
学習・試行錯誤にとても向いています。
④用途がとても広い
Pythonは次のような分野で使われています。
・初心者学習→プログラミング入門
・自動化→ファイル整理・作業効率化
・Web→サーバー処理
・データ分析→数値処理・統計
・AI / 機械学習→ChatGPT系技術
・ゲーム / GUI→簡単なアプリ
「できないことが少ない」言語です。
⑤プログラムの拡張子は .py
Pythonプログラムファイルの拡張子は .py です。
プログラム名には、なるべく小文字のアルファベットを使います。
単語の区切りには、アンダースコア「_」を使うのが一般的です。
Pythonでは、ハイフン「-」は引き算記号として扱われるため、ファイル名にはアンダースコアを使う方が安全です。
例:
test_program.py ◎ 一般的
test-program.py △ 動作するが非推奨
1.3 Pythonをインストールする
では、Windows(Windows 10 / 11)パソコンに Python のインストールします。
① Python公式サイトにアクセス
Python公式サイトにアクセスします。
https://www.python.org/
・検索の場合は「Python ダウンロード」で見つかります。
・必ず 公式サイト を使ってください。
② Python をダウンロード
トップページのダウンロードにマウスを置きます。
表示される「Python 3.xx.x」をクリックします。

・2026年現在:Python 3 系です。(例:python 3.14.3)
・32bit / 64bit は 自動判別 されます。
③ インストーラーを起動
自分のパソコンのエクスプローラ「ダウンロード」に「Python-3.xx.x-amd64.exe」ファイルがダウンロードされているので、このファイルを ダブルクリック すると以下の画面が表示されます。

最初の画面で、必ず以下のようにチェックを入ます。
☑ Add Python.exe to PATH
これを入れないと、ターミナルで python が使えません。
□「Use admin privileges・・・」にはチェック不要です。(会社PCで全ユーザーが使う時に要)
④ Install Now をクリック
Install Nowをクリックします。
数十秒〜数分で完了
「setup was successful」が出たら、下の「Close」をクリックして終了です。
特別な設定は不要です。
⑤ インストールの確認
Windowsのスタートボタンを右クリックして「ターミナル」 を選択します。
以下のようにWindowsのターミナル(PowerShell)が開きます。
python –version と入力してください。
PS C:UsersDELL> python –versionと入力します。
正常なら以下が表示されます。
Python 3.xx.x

Python 3.xx.x が出れば インストール成功です。
※Windows PowerShell は、次節で詳しく説明します。
よくあるトラブルと対処
① python が認識されない
‘python’ is not recognized …
→原因:「Add Python to PATH」にチェックしていない
→対処:Pythonを 再インストール、または PATH を手動設定(初心者は再インストール推奨)
② Microsoft Store が起動する
→対処:Python公式版をインストールすれば自然に解消
2章 テストプログラムの実行
2.1 サンプルプログラムのダウンロード
サンプルコードは実際に入力して動かしてみてください
以下からダウンロードできます。
「はじめてのPython」サンプルプログラム(pydl.zip)のダウンロード
ダウンロードするとpydl.zipファイルが得られるので、使用するフォルダにコピーしてすべて展開します。
構成は「pydl」の中に章立てフォルダがあり、その中に学習プログラムを配置しています。
D:\Pydl¥章\サンプルプログラム
D:\Pydl¥01shou\01_01.py
2.2 テスト用フォルダの作成
それでは早速、今回使うテストプログラムを作りましょう。
まずWindowsのエクスプローラで、本書で使うの学習プログラムをダウンロードするためのフォルダ「pydl」を作成します。また、そのプログラムを編集したり実行したりするフォルダ「pypg」を作成します。
構成は、「pydl」の中に章立てフォルダがあり、その中に学習プログラムを配置しています。
例
①ローカルディスクD:の場合
D:\pydl\1shou\01_01.py
②ローカルディスクC:の場合
C:¥Users¥DELL(自分の名前)\pydl\1shou\01_01.py
③ドキュメントの場合
C:¥ドキュメント\pydl\1shou\01_01.py
ここでは例①のフォルダで説明を行います。
自分の好きな場所にフォルダを作成しても構いませんが、OneDriveなどの仮想ドライブは不安定になることもあるので使用は避けましょう。
例 D:\pydl D:\pypg [注意] \ は ¥ に置き換えて見てください。
次に、メモ帳などのエディタを使って、以下の01_01.py を作成します。
まだVSCodeの説明はしてないので、エディタはメモ帳などを使ってください。このプログラムのファイル名を 01_01.py として先ほど作成したフォルダに保存します。
① 01_01.py(数値計算 print)
# 01_01.py print(1 + 2)
(参考)#はコメントアウト、printは()内を表示するコマンドです。
2.2 ダブルクリックで実行
test01.pyをWindowsエクスプローラからファイル名をダブルクリックしても実行できます。
しかし結果の黒い画面が一瞬表示されて、すぐに消えてしまいます。(黒画面一瞬で消える問題)
そのため以下のようにinputを使ってプログラムを入力待ちにします。
② test02.py(結果表示維持 input)ダブルクリック実行用
# test02.py ダブルクリックで実行する場合
print(1 + 2)
input("Enterキーを押して終了します...")
(実施結果)
3
Enterキーを押して終了します...
こうすれば、実行結果はEnterキーを押されるまで表示されています。
▶結果はわかりますが、使いにくいのでもう少し便利な方法はありませんか?
ダブルクリックでも実行できることを知ってもらいたかったのです。
それではもっと便利な実行方法を紹介していきます。
2.3 Windows PowerShellで実行
PowerShell のターミナルを開く
■方法1(おすすめ)
①Windowsスタートボタンのアイコンを右クリック
②「ターミナル」 を選択
Windows11では、Windows ターミナルが開き、デフォルトで PowerShell になります。
■方法2
①Win + X
② ターミナルを選択
.py ファイルがあるフォルダへ移動
①以下の入力待ちにの状態になります。
PS C:UsersDELL>
②cd(チェンジデレクトリ)でフォルダを移動します。
PS C:UsersDELL>cd tp
③pyフォルダに移動したので、ここでプログラムを実行できます。
PS C:UsersDELLtp>
Python で実行
PS C:UsersDELLtp>py test01.pyまたは、
PS C:UsersDELLtp>python test01.py
PS C:Users\DELL\tp> cd tp PS C:Users\DELL\tp> py test01.py 3
実施結果に 3 が表示されれば、Pythonの実行は成功です。
エラーが出た場合
よくある失敗例
■パスが違う
py test01.py # ファイルがない場所で実行
■拡張子を打ち忘れる
py test01 # ←ダメ
■pyを打ち忘れる
test01 # ←ダメ
■全角スペースが混じる
py test01.py # ←見た目同じでもエラー
テストプログラムで実行
以下のテストプログラムをコピペして作成しC:UsersDELLtp>に保存してください。
各プログラムをPowerShellで実行してみてください。
▶「作成→実行」に慣れるため、各種プログラムを試してみましょう。
test01.py(数値計算 print)
test02.py(結果表示維持 input)ダブルクリック実行用
test03.py(文字変数を3回表示)
test04.py(住所・氏名のデータを表形式で表示)
test05.py(グラフ描画の基本形)
③test03.py(文字変数を3回表示)
# test03.py s='hello! こんにちは ' print(s * 3) (実施結果) hello! こんにちは hello! こんにちは hello! こんにちは
④test04.py(住所・氏名のデータを表形式で表示)
文字列の幅をそろえるため、<12 は「左寄せで12文字分確保」
f文字列を使って整形
# test04.py
data = [
["山田太郎", "東京都渋谷区1-2-3"],
["佐藤花子", "大阪府大阪市4-5-6"],
["鈴木一郎", "北海道札幌市7-8-9"]
]
print(f"{'氏名':<12} {'住所'}")
print("-" * 40)
for name, address in data:
print(f"{name:<8} {address}")
(実施結果)
氏名 住所
----------------------------------------
山田太郎 東京都渋谷区1-2-3
佐藤花子 大阪府大阪市4-5-6
鈴木一郎 北海道札幌市7-8-9
※ print(f’…’) の f は、formatted(フォーマット済み/書式設定された) の略です。
これは「f文字列(f-string)」と呼ばれ、文字列の中に変数や式を直接埋め込んで、見やすく整形して表示するための機能です。
⑤test05.py(グラフ描画の基本形)
リスト [1,2,3] を y値 として折れ線グラフを描く命令です。
plot() は、x を省略すると、自動で0, 1, 2, … が x 軸になります。
▶matplotlib は 標準ライブラリではなく、外部ライブラリなので最初にインストールが必要です。
外部ライブラリのインストールは、ターミナル(PowerShell)で pip install matplotlib を入力して行います。
ターミナルでインストール確認 pip list


これでリストに matplotlib があればOKです。
# test05.py import matplotlib.pyplot as plt plt.plot([1,2,3]) plt.show()
x軸 0,1,2 plotで自動的に0スタート
y軸 1,2,3 リストで定義
(実施結果)

▶プログラム内容はあとから勉強するとして、今回は実行(Run)と結果を楽しみましょう。
Pythonが簡単なプログラムで、複雑な処理が可能なことが確認できます。
まとめ
・PowerShellは、Windowsの基本的なターミナルです。
・Windowsスタートボタンを右クリック「ターミナル」 を選択してPowerShellを開く
・テストプログラムをPowerShellで実行してみましょう。
・PowerShellはコマンド入力などが面倒だと感じることがある。
・次により便利で快適なVSCodeを使ってみましょう。
あとがき
最後まで本書を読んでいただき、
ありがとうございました。
Pythonはとても奥が深く、
学べば学ぶほど面白い言語です。
本書があなたのPython学習の
第一歩になれば幸いです。
著者紹介
三村 孝生
プログラミングとIT教育を中心に
情報発信を行っている。
WordPressサイト
https://fuku.k-hp.com
本書のサンプルコードは以下のサイトから
ダウンロードできます。

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